私はCDを借りたまま聴かないことが非常に多く、Mumの「Yesterday was Dramatic」もその例だったわけですが、
「Finely we are no one」。すてきでした。
音楽を聴くと映像が浮かぶことって多くないですか?
これは
夜、大人がひっくり返したおもちゃ箱のイメージでした。
ストイックな真っ黒いビロード張りの箱。
ちょっと怖いそれは、暗闇の中でとうていおもちゃ箱になんて見えないんですけど、
ひっくり返したらきらきら輝くおもちゃ達があふれてくる。
そのなかで、私はクリアピンクのまるいボールを拾い上げるのです。
透明なピンク色の向こう側に黒い、ビロードのような夜がみえる。
Mumの音は、ただ甘いだけのエレクトロニカではなくて、大人のためのダークさを内包した甘さです。
5曲目の「beind two hills.A swimming pool」なんて、嘘くさいほどのキラキラさです。びっくりしちゃう。
そうそう、全体を通してちょっと嘘くさいのかもしれない。
きれいでかわいいんだけど、ときたまのぞくダークさがそれを助長する。
ギーザとクリスティンの声はかわいい。
sigur rosやbjorkと同じ音(アイスランドの特徴なのかしら)をかんじますが、
代替の効かない、Mumワールドがそこにあります。
(ジャケットワークも毎度かわいい!!)
FreeTEMPOはもっと大衆受けする音楽だと思うので(日本のアーティストだし)、どなたにもお勧めできます。
アルバム「imagery」を先日のお天気雨のときに聴いたら、“あら気持ちいい”。
ということで、今回「Orient quaint」を借りました。
でも私はどちらかというと「imagery」の方がすきだったかな~
その日。雨は雨だけど、空は晴れてて、
彩度が高くってどこか切ない「imagery」の曲たちがぴったりでした。
細かい雨粒に日の光が反射してキラキラ落ちるイメージ。
(いささかポエマーじみてきた。全開にしないよう気を付けつつ書きます。笑)
勿論そこ、キラキラさは「Orient Quaint」でも十分あります。キラキラ。
なんていうのかな。繊細なようで大雑把な曲づくり。苦笑
概して幸せ度の高い音だと思います。
Mumの「Finaly we are no one」が黒ならば
FreeTEMPOは色とりどり光なり、でしょうか。
まああくまで私の感覚なので、気が向いたらご自身の耳で感じてみてくださいな~。
KENZOのパリコレ08AWで流れていた曲、坂本龍一だと思うんですが、龍ちゃん(ついそう呼んでしまう。大好きです)の曲の前にかかっていた曲なにかしら。気になるなぁ